みおつくしletter

想いを馳せる~災害に“生きる”を重ねて

11月は「霜月」…“冬を待つ”響きがそぐわない今年の11月です。
とはいえ、今年も残り2ヶ月と思うと急に慌ただしくなり、店頭のクリスマス用品や早くも鏡餅の陳列に、慌ただしさのスピードも加速します。

本日のテーマは・・・『想いを馳せる 〜 災害に“生きる”を重ねて』

実はこの半年、大阪市のプロジェクトに参加し、防災講座でBCP(事業継続計画)を学んでいます。予期せぬ自然災害やパンデミックに対し、事業の中断や復旧の遅れを防ぎ、事業を継続するための計画(BCP)の策定が、福祉関係の事業所では来年4月から義務化されることもBCPへの注目を集めています。
あらためて、ここまで20余年かけて継続してきた「危機管理コンサルティング」について、俯瞰し、体系的に学び直し、経験値を知見に重ね、これからの時代に求められる「新しい危機管理」とは何かを、私なりに整理したかったのが、受講のきっかけでした。

その講座の課外授業として、先日仙台へ行ってきました。
東北の地で見た光景、触れた空気、聴いた言葉のひとつひとつから、あの2011年3月11日の一人一人の人生に想いを馳せました。
当時テレビで観た映像とは少し違う現実に接し、直感的に自分との距離を測り、自分の経験と重ねようとしました。
一方で想像もつかない遠い出来事に驚愕もしました。
その近さと遠さを同時に感じた瞬間、歴史が私に干渉し、私の身体の一部になるような気がして、そのとき何とも言えない息苦しさとともに目が熱くなりました。

講義の中で、当時仙台市内の区長だった女性のお話を聴きました。
『想像してみてください。』
講話の中で、数回繰り返されたその言葉が突き刺さりました。
それぞれに「人生」があります。
想いを馳せることは、自分の人生をどう生きるのかを自問自答する貴重な機会となりました。

デジタルに席巻されがちな毎日です。
自分と向き合い、深い思考をする機会を無意識のうちに少なくしているとすれば、あらためて、自分自身も含めた従業員さん一人ひとりの人生に想いを馳せる時間について考えてみる機会、これも「危機管理実践の要諦」ではないでしょうか。

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